サファイア/湊かなえ

宝石の名前がタイトルになっている短編集。 湊かなえらしくとても面白く読んだ。サファイア (ハルキ文庫)作者:湊かなえ角川春樹事務所Amazon

異能機関/スティーヴン・キング

久しぶりに読んだキングの新作。 王道の超能力者もの。ハラハラドキドキで一気読み。 超絶のリアリティ、青春、勇気。 傑作。 ちなみに原題は「The Institute」でとてもシンプル。異能機関 上 (文春e-book)作者:スティーヴン・キング文藝春秋Amazon異能機関 …

アキラとあきら/池井戸潤

池井戸潤の本で今までハズレはなかったが今回もとても面白くて一気読み。 境遇の全く異なる2人の「あきら」がバンカーとして活躍する。超優秀なライバル同士の戦いと友情が展開される読み応えのある青春ストーリー。きっといつか読み返したくなる本。 どうで…

砂糖の空から落ちてきた少女/ショーニン・マグワイア

「不思議の国の少女たち」3部作の第3作。 この作品は第1作からの続きになっているので1作目を読む必要あり。 読み始めたときにあらこんな展開で3冊目が始まるとはと驚かされた。 この世界観とキャラ達はもっと活かせそうなのにもったいな、と当初から思って…

トランクの中に行った双子/ショーニン・マグワイア

「不思議の国の少女たち」3部作の第2作目。 1作目の中でも存在感のあったジャクリーンとジリアン姉妹が異世界へ行った時の冒険譚。つまりは1作目の前日譚の位置づけ。 1作目を読んでいなくてもあまり気にせず単体でも楽しめる形になっている印象。 ダークな…

不思議の国の少女たち/ショーニン・マグワイア

不思議の国のアリスのように不思議な異世界を冒険した少年少女たちはその冒険から帰ったあとにそれまでの日常生活に戻れるのか。 たとえその時は切望して冒険から帰ってきたとしてもやがてその世界に戻りたいと普通の暮らしから逸脱し異世界への扉を探し始め…

ビジョナリー・カンパニー(2) 飛躍の法則/ジェームズ・C・コリンズ

経営学のおべんきょう。 膨大なデータを収集・分析した上での様々な考察が鋭い視点で分かりやすく論述されていて読み物としても面白く短期間で読了。 ドラッカーは読む人を鼓舞し勇気づけるような「名著」という印象があるのに対して、コリンズのこのシリー…

絶唱/湊かなえ

阪神淡路大震災に絡んでトンガ王国で繰り広げられる人間模様の短編連作。湊かなえ地震の震災経験を踏まえてのものらしい。いやミスではないがなかなか重たいお話。絶唱作者:湊 かなえ新潮社Amazon

かばん屋の相続/池井戸潤

銀行の融資担当にまつわる短編集。 いつもながら読まされてしまう人間模様。かばん屋の相続作者:池井戸 潤文藝春秋Amazon

世界はゴ冗談/筒井康隆

筒井康隆の短編集。2015年に出版されたものだが文庫化されて私の目に入ったのはつい先日。認知症の老人の一人称語りの「ペニスに命中」がインパクト強いが他の作品も筒井節が効いて面白い。「カラダ記念日」を彷彿とさせる「三字熟語の奇」は何か法則性があ…

買っちゃった

英語に慣れるために好きな本を原書で読んでみよう、という思いつきに浮かれて「じゃあ次何読んでみようかなぁ」といろいろ考えて買った本。 タニス・リーの「VOLKHAVAAR」(邦題「幻魔の虜囚」)。浅羽莢子の名訳で印象的なシリーズとは違う独立した世界の作…

真実は間取り図の中に 半間建築社の欠陥ファイル/皆藤黒助

タイトルに魅かれて読んでみた。 零細設計事務所に舞い込む「欠陥案件」を見取り図をベースに見事解き明かしていく、という建物ミステリ。基本的なアイディアはインパクトがあって良いのだが、主人公で大工の環奈と社長で設計士そして探偵役の半間との掛け合…

七つの会議/池井戸潤

中堅メーカー東京建電のパワハラ事件から徐々に浮かび上がるその背景。池井戸潤らしい話だがやはり面白くて一気に読んでしまう。ネジって大事。

ビジョナリー・カンパニー(1) 時代を超える生存の原則/ジェームズ・C・コリンズ

経営学のお勉強。 タイトルの「ビジョナリー」は「先見性」や「未来志向」を意味している。 以前読んだドラッカーの解説本の中で関連書籍として強くおススメされていたのが「ビジョナリー・カンパニー(2)」であり、いきなり(2)を読むよりは最初から読みたい…

Three Tales of My Father’s Dragon/RUTH STILES GANNETT, illustrated by RUTH CHRISMAN GANNETT

先日の芝居で紀伊國屋に行った時に洋書コーナーを散策し入手した一冊。 自分の脳内に英語の言語野を作るには、辞書と首っぴきで難しい文章を訳しながら読むのではなく、まずは簡単な文章でなるべく集中的に英語とイメージが結合して頭に浮かぶ読み方ができる…

目を擦る女/小林泰三

ライブ行くまで時間があったので図書館で読書。 小林泰三の短編集。 目を擦る女 超限探偵Σ 脳喰い 空からの風が止む時 刻印 未公開実験 予め決定されている明日 刻印は蚊の話。強烈。 他の話も小林泰三らしい独特なもので感心。好き。 他の作品も読まねば。…

往復書簡/湊かなえ

「十年後の卒業文集」「二十年後の宿題」「十五年後の補習」「一年後の連絡網」すべてが手紙のやり取り形式の中編集(「一年後の連絡網」は「十五年後の補習」のおまけみたいなものなので実質3篇)。 湊かなえといえば「嫌ミスの女王」と冠されて嫌ミス嫌い…

アルケミスト/パウロ・コエーリョ

話題になっていたころから読みたいと思っていたパウロ・コエーリョ。初めて読んだ。 羊飼いの少年サンチャゴが夢に出てきた宝を探しにピラミッドへ旅する物語り。 解説やらなにやらにスピリチュアルというキーワードが出てきて何となく手を出しづらくなって…

満願/米澤穂信

米澤穂信のミステリ短編集。 粒ぞろいの傑作が6編集まって非常に楽しめた。満願(新潮文庫)作者:米澤穂信新潮社Amazon

海外勤務が決まったらすぐ読む本/白藤香

海外勤務が決まったわけではないけど読んだ本。 最近やっぱり英語できた方が良いよなと思うところがあって、実用的な英語力をつけるためにはどうすれば良いか模索中。 この本は単に英語学習ではなくて日本以外のビジネスの場で考えるべきことがいろいろ書い…

家族カレンダー/中村暁野

popoyansのnon-chanが家族との生活をテーマに描いたエッセイ。現在でも必ず毎日書いているWeb日記から2016年〜2020年の範囲を抽出して再構成したもの。 こうありたいという理想や想いに対してなかなかうまく行かない家族との暮らしや出来事が淡々と綴られて…

[エッセンシャル版]イノベーションと企業家精神/P.F.ドラッカー

イノベーションと企業家精神【エッセンシャル版】作者:P.F.ドラッカーダイヤモンド社Amazon経営学のお勉強。 イノベーションについての考え方や経営哲学が熟考のうえ整理されて述べられていて非常に参考になる。「マネジメント」もそうだったが金儲けのため…

ボトルネック/米澤穂信

ボトルネック(新潮文庫)作者:米澤 穂信新潮社AmazonパラレルワールドSFとミステリを融合させて描き出される青年の苦悩のストーリー。米澤穂信が書けるようになるまで温めていたアイデアというだけあって人の生き方について深く考えさせられる印象的な作品。

白ゆき姫殺人事件/湊かなえ

化粧品会社の女性社員が殺害された事件について、関係者の証言が次々と展開される形で進むストーリー。話の中に出てくる雑誌記事やSNSの書き込みが最後にまとめて記載されていて少し凝った体裁をとっている。映画化されただけあってなかなか読み応えありな内…

架空通貨/池井戸潤

2000年3月に出版され2001年の吉川英治文学新人賞の候補となった作品(「M1」改題)。 教師が教え子の父親の会社の経営破綻の謎を追ううちに一つの街を巻き込む大きな黒い事件に巻き込まれていくお話。 銀行や金融の世界に詳しい池井戸潤だからこそ書ける圧倒…

緑の我が家/小野不由美

一人暮らしをすることになった高校生が不動産屋任せで適当に決めた物件は、実は地域でも有名な幽霊アパートだった、というお話。小野不由美の初期ホラー作品で最近新装版が出たということで初読。 導入部分を読んで、普通現場見もせずに住むところ決めたりし…

たまごの旅人/近藤史恵

新米の海外ツアーコンダクターが頑張る話。 アイスランド、クロアチア・スロベニア、パリ、西安へ赴く章立てとなっていてそれぞれ具体的な見どころが物語の中で展開されるので実際に行ってみたくなる。 ツアーにはトラブルがつきものだが、引率するツアー客…

わが悲しき娼婦のたちの思い出/G・ガルシア=マルケス

久しぶりにマルケス作品。 書き出しが印象的。わが悲しき娼婦たちの思い出作者:ガブリエル・ガルシア=マルケス新潮社Amazon

文豪怪談傑作選 芥川龍之介集 妖婆

先日読んだ短編集の芥川龍之介作品にいかにも文豪を感じる文章があっていたく感心してもう少し良んでみようと思って手に取った短編集。 正直残念ながら入れ込むほどの面白さは感じなかったのだがそこそこ楽しめた。 そのうちまた他の作品も読んでみたい。文…

県庁おもてなし課/有川浩

久しぶりに読んだ有川浩作品。出身である高知県の県庁に実際にある「おもてなし課」を舞台に、高知観光の魅力を活かした集客の取り組みに四苦八苦する職員の成長と恋愛模様を描いている。相変わらず有川浩の恋愛の機微を描く筆は冴えておりところどころでぐ…