買っちゃった


英語に慣れるために好きな本を原書で読んでみよう、という思いつきに浮かれて「じゃあ次何読んでみようかなぁ」といろいろ考えて買った本。
タニス・リーの「VOLKHAVAAR」(邦題「幻魔の虜囚」)。浅羽莢子の名訳で印象的な<平たい地球>シリーズとは違う独立した世界の作品だがこれも私がとても好きな本。
何回か読んだとはいえ読んだのは随分昔だし、「エルマーの冒険」のように子供向け絵本でもなく、ハイセンスな大人向けファンタジーを原書で読みとおすのは大変かもしれないけど頑張る!


原題の「ヴォルクハヴァール」は登場人物の名前なので「幻魔の虜囚」って随分違う印象の邦題つけたな、と昔から思っていたのだが今回この表紙をみて初めて理解した。
副題に「Slaves to witchcraft」と小さく書いてある。単純に訳すと「魔法の奴隷」とか「妖術の奴隷」ということになるが、「魔法の奴隷」だと少し能天気な感じがするし、「妖術の奴隷」は話のニュアンスからかなり近いけどもう少し何かひねりが欲しい。そうして改めてこの「幻魔の虜囚」というタイトルを眺めると、うん、文句なしのぴったりな気がする。これも浅羽さんの言葉のセレクトなんだろうか、素晴らしいと思うの。


因みにこの本、米国版の初版。
FIRST PRINTING, JULY 1977
と書いてある。
ただ、ネットで調べると特にプレミア本というわけではなくむしろ安価に取引されている。なんでや。
あと表紙右上に値段が記載されているが$1.50だって。時代を感じる。


ネットで英語版を探すと様々な版があって表紙もばらばら。
私がこの版に決めたのは当時ハヤカワFTで手に取って読んだのがこの表紙と同じだったから。この絵も大好き。
Cover art by Michael Whelan
と書いてある。
マイケル・ウィーラン。調べてみたらめっちゃ有名。やはり。