真実は間取り図の中に 半間建築社の欠陥ファイル/皆藤黒助

タイトルに魅かれて読んでみた。
零細設計事務所に舞い込む「欠陥案件」を見取り図をベースに見事解き明かしていく、という建物ミステリ。基本的なアイディアはインパクトがあって良いのだが、主人公で大工の環奈と社長で設計士そして探偵役の半間との掛け合いがすこし不自然で気になってしまった。主役二人の人間関係に納得感が薄いのが残念だが、事件がいくつか進んでいく中で「ああなるほどね」と後半は少し納得感を得られた感じ。是非次作を出して欲しいところ。
真実は間取り図の中に 半間建築社の欠陥ファイル (角川文庫)