太宰治作品を学校の教科書以外でまともに読むのはこれが初めて。
フィクションの形ではあるが実際はかなり太宰治自身の事を描いたもの、らしい。自死する少し前に描いた作品ということもあり、どうしても作家本人の赤裸々な告白と感じてしまい、文学作品を読んでいる気がしなかった。不思議な感覚。
主人公のどうにもならない心の弱さが切ない。表面と内面の乖離の大きさ、苦悩がじわじわと迫り普遍的な人の問題として改めて考えさせられた。
- 作者: 太宰治
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1990/11/20
- メディア: 文庫
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