人生を変えるドラッカー/吉田麻子

いわゆる経営学、マネジメント系の本は今まであまり読んだ事がなく、今年はちょっと自己啓発として取り組んでみるかと重い腰を上げた。とはいえ世の中には膨大な本が出ていて何を読めば良いかさっぱり分からない。軽く調べると真っ先に出てくるのがドラッカー。王道らしいので著作リストを見るとこれまた沢山あるし内容もかなり難しそうだ。という事でまずは雰囲気を掴もうと購入したのがコレ。
数年前に話題になったドラッカーの「マネジメント」を下敷きにした「もしドラ」も読むつもりだが、興味がより強い「経営者の条件」をベースにしたストーリーという事でこちらを先に読んだ。
組織を運営して成果を出すためのドラッカーの哲学が、登場人物達の悩み解決に繋がっていくストーリーだが、安易な方法論ではなく仕事とはなんぞやというところから人間の幸福とはというところまで深く考えさせられる。物語の中ではドラッカーの読書会を行って様々な意見を出し合う部分が骨組みとなっていて、原著の言葉がそのまま引用されるので参考になるし、人による捉え方の違いや疑問が展開されるので読むこちらとしても原著を読む良い予行演習になる気がする。なかなか面白く読めた