羊をめぐる冒険/村上春樹

僕&鼠シリーズ第3作。
1、2作目に比べるとタイトルの「冒険」の文字どおり、ストーリーに明快な展開があって読みやすい印象。大小の謎が散りばめられ飽きさせない。一気に読まされてしまった。
ただこれがなぜ青春3部作と呼ばれるか今の所わたしには腑に落ちない。
読後感は相変わらずすっきりせず心が晴れやかになるわけでもないし、主人公や鼠に共感する所も見つからない。なんかもやもやしてちょうど今の梅雨模様のような薄暗さと湿気っぽさを感じてしまう。面白いのかも知れないけど私のような基本もやもや薄暗い心模様の性格な人間にはお腹いっぱいで食傷気味な世界なのかも知れないなあ。