「青い犬の目/ガルシア・マルケス」

サブタイトルにあるとおりほとんどすべて死をイメージさせる小編が集められた短編集。死に対する不安・不条理が虚構の中に静かに綴られている。さりとて強い理由もないが、イシチドリに目をえぐられた三人の男の話「イシチドリの夜」や「誰かが薔薇を荒らす」など、納められた中でも特に短めの作品が印象に残った。いまだに「百年の孤独」を読んでいないのでマコンド物は読まないほうが良いかと思ったのだが最後のイサベルの独白も読んじゃった。まぁ読んで後悔するような内容ではないと思われる。というか早く読もう「百年の孤独」。

  • 三度目の諦め
  • 死の向こう側
  • エバは猫の中に
  • 三人の夢遊病者の苦しみ
  • 鏡の対話
  • 青い犬の目
  • 六時に来た女
  • 天使を待たせた黒人、ナボ
  • 誰かが薔薇を荒らす
  • イシチドリの夜
  • マコンドに降る雨を見たイサベルの独白


青い犬の目―死をめぐる11の短篇 (福武文庫)

青い犬の目―死をめぐる11の短篇 (福武文庫)