ラファティは「真剣味に欠けたいい加減な感じ」で「文章的にも読みにくい」という印象がずっとあり、1冊くらい読んだ後はずっと食わず嫌いで手を出さなかった。これは「ラファティ初心者向き」との奥方の強い薦めがあってようやく読んでみた。
好みの問題かもしれないが、やっぱり「読みにくい」印象は変わらなかったが、ラファティの話がユニークで他に類を見ないタイプの作家だということは良く分かった気がする。ちょっと筒井康隆との共通性を感じた。
私にとって、個々の作品のうちこれが出色!みたいなのは無いのだが、「時の六本指」「われらかくシャルルマーニュを悩ませり」「町かどの穴」「一期一宴」「千客万来」などが面白かった。
(ただ、表題作の面白さが私には分からない。)
- 九百人のお祖母さん
- 巨馬の国
- 日の当たるジニー
- 時の六本指
- 山上の蛙
- 一切衆生
- カミロイ人の初等教育
- スロー・チューズデー・ナイト
- スナッフルズ
- われらかくシャルルマーニュを悩ませり
- 蛇の名
- せまい谷
- カミロイ人の行政組織と慣習
- うちの町内
- ブタっ腹のかあちゃん
- 七日間の恐怖
- 町かどの穴
- その町の名は?
- 他人の目
- 一期一宴
- 千客万来
- 作者: R.A.ラファティ,浅倉久志
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1988/02/01
- メディア: 文庫
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