夢野久作ほか/文豪たちが書いた怪談

夏といえば怪談!と思って何となく目に留まった短編集を読んだ。
文豪が書いた作品という集め方なのであまり短編集としての色やポリシーは感じられず雑然とした印象は否めないが、1作1作はそれなりに面白く楽しく読んだ。
印象に残っているのは森鴎外「心中」、芥川龍之介「沼」、小酒井不木「死体蝋燭」あたりか。
「心中」は最後の場面が映画のワンシーンように心に不吉に想起されていやぁーな感じ。
「沼」は話としては怪談という感じではないが、ところどころに文章表現としての凄みを感じて芥川龍之介さすが、と思った。今度ちゃんと読んでみよう。
「死体蝋燭」はまさに怪談かな。ぞわぞわ。
楽しい。


夢野久作「怪夢」
森鴎外「心中」
芥川龍之介「沼」「凶」
室生犀星「蛾」
小酒井不木「死体蝋燭」
村山槐多「悪魔の舌」
太宰治「魚服記」
谷崎潤一郎「人面疽」
小泉八雲「耳無芳一の話」
小川未明「百合の花」
海野十三「俘囚」
江戸川乱歩「鏡地獄」