精霊の木/上橋菜穂子

上橋菜穂子のデビュー作。
架空の世界の文化や生活様式を創造して細かく書き込んでリアリティを出すというのが作者の素晴らしいところだと思うのだが、これを読むとデビュー作で既にそのスタイルが出来上がっているのだなと感心する。
この作品はSF作品で未来世界を舞台にしているが味わいは不思議と後のファンタジー小説とあまり変わらない。なかなか重みのあるストーリーだった。