大江健三郎は初めて読んだ。短編集。
「死者の奢り」が好き。死体保管所の話。不思議な叙情性を醸していて時代を感じさせない面白さ。次の「他人の足」も面白かった。病院生活の気だるい日常とそれを壊す非日常の顕現、そしてそれがまた膠着した世界へ戻っていく様が描かれる。冒頭のこの二編の後は、戦争を背景とした話が続き時代を感じる。興味深く読んだが楽しい話ではない。冒頭二編のような作品もっと読みたいなあと思う。
- 作者: 大江健三郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1959/09/29
- メディア: 文庫
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