珍しくクラシックギターを聴きに。東京国際ギターコンクールは二度ほど聴きに行った事があるが、特定の奏者のリサイタルは初めてで非常に楽しみにしていた。朴葵姫のギターは粒の揃った柔らかくて美しい音の奔流で、力強さと優しさ両方を感じた。
朴葵姫は綺麗なグリーンのドレスで登場。小柄で可愛らしい印象だが存在感あり。一曲目後とアンコール時のみMCであとはひたすら集中して演奏。デビュー10年だそうだが喋るのが苦手で喋ると緊張してしまうとの事。流暢に話していて全然そんなことはない気がする。
演奏は前半後半の二部。個人的には前半が集中していて心地よかった。一曲目の「リバー・ベッド」初めて聴いたのだが好み。二曲目の「グラン・ソロ」も繊細な強弱で表現力豊か。四曲目の「森に夢見る」は美しいトレモロ奏法を堪能。
15分休憩入れて後半。「ラグリマ」「アルハンブラの思い出」「アラビア風奇想曲」と私も自分で弾いて馴染み深い曲が連続。グラナドスの「詩的ワルツ集」は馴染みが無いせいだけかもしれないがやや散漫な印象。最後の方は大曲が続いて最後のディアンスの「フォーコ」は圧巻だった。
アンコールは「おしとやかな曲を。」との事で、ソルの小品「エチュード ホ短調op.6-11」を演奏。派手さはないが格調高く良い幕引きだった。
全体的にとにかく音が柔らかく美しい響きが印象的だった。
- ケヴィン・カラハン: リバー・ベッド(「スリー・リバー・モーメンツ」第2楽章)
- フェルナンド・ソル: グラン・ソロ op.14 ニ短調
- ドメニコ・スカルラッティ: ソナタ K.322, K.32, K.178, K.391
- アグスティン・バリオス: 森に夢見る
- イサーク・アルベニス: セビーリャ 〜スペイン組曲 op.47
休憩
- フランシスコ・タレガ: ラグリマ
- フランシスコ・タレガ: アルハンブラの思い出
- フランシスコ・タレガ: アラビア風奇想曲
- エンリケ・グラナドス: 詩的ワルツ集
- フェデリコ・モレノ・トローバ: ソナチネ
- ローラン・ディアンス: 天使のワルツ
- ローラン・ディアンス: フォーコ(「リブラ・ソナチネ」第3楽章)
アンコール