翻訳できない世界のことば/ エラ・フランシス・サンダース

なかなか目の付け所の良い、素敵な絵本。日本語も幾つか挙げられているが、例えば「侘び寂び」と言った、別の言語に翻訳しようと思った時に一対一の言葉に訳せないような世界の様々な言語の言葉が味のあるイラストと解説で紹介されている。
私はこの中のオランダ語の「ストラウスフォーヘルポリティーク」、直訳すると「駝鳥の政治」という言葉が印象に残った。悪いことが起こっているのに普段の通りで何も気づかないふりをすること、だそう。イラストが秀逸で、ぬぼーっとした駝鳥が地面に首を突っ込んでいたり、あらぬ方向を眠そうな目で見ていたり。確かに駝鳥が集団でいても統制取れずのどかに見て見ぬふりをしていそう。

翻訳できない世界のことば

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