理系だったら読んでるはず(言いすぎ?)の名著「理科系の作文技術」の著者の本。日本語を読み書きする全ての人が読むべき。
学生時代に読んだ「理科系の作文技術」があまりにすばらしく目鱗だったので、この本では一体どんな論理を展開してくれるのか!?とわくわくして手に取ったのだが、読んでみたら著者がこれまでに雑誌などに寄稿した文章を寄せ集めたもので、著者のこれまでの思考活動の歴史、という意味では非常に興味深いが、「日本語の思考法」というインパクトのあるタイトルとページ数から期待した程のことはなかった。
ただ、それは読む前の私の期待があまりにも大きすぎたためにこのような表現になってしまっただけであり、特に最初の数編は日本人全員に読んで欲しい素晴らしい内容だ。
随分古い時代(20〜30年前)に記述されたものもあり、そういう場合はちょろっと記述当時の時代背景などについてコメントが入れられている。
できれば全編見直して現在の木下氏の考えで再構成したものになっていたらもっともっと嬉しかった。
私が文章を書くとき(特に仕事で誰かに何かを文章で伝えなければならないとき)、文章の組み立てや表現をじっくり見直す習慣がついたのは「理科系の作文技術」のおかげだ。今でも推敲中に頭に浮かぶのは「理科系の作文技術」の中のいろいろな主張だ。著者には非常に感謝している。
そういえば今年の新人に読んだことあるか聞いて見るの忘れてた。
読んだことない、なんて言った日にゃ、、、どうしてくれよう。
読ましてくれよう。
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