イーヨ「トランシェント・ビースト」@下北沢BASEMENT BAR

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BASEMENT BARは音が悪くて印象が悪かったが、ステージ近くではなくちゃんと後ろの方に陣取ればそんなことがないことが分かった。


一番手がイーヨ。
折角なので山本精一には激しい系の音をイーヨの透き通った歌声の合間に被せてもらいたかったのだが、かなり控えめな感じだった。私が聴いてみたかったのは淡々といつものように歌うイーヨと、その脇でメチャ暴れる山本精一という組み合わせだったのだが。とはいえやはり山本精一色のにじみ出るフレーズがちょこちょこと顔を出し、いつものイディオットとは一味違うステージだった。イーヨの声が良く響いて来て心洗われた。


二番手が石橋+坂本DUO。
石橋英子メインのステージを見るのはこれで2回目かな。最初はあまりピンと来なかったのだが、今回ようやく良さが分かった気がする。まず歌声が良い。そして音楽のスケールが非常に大きい印象。いや、極小から極大までの振動幅の大きさか。インプロ部分の激しさと深みのある静かな歌部分の距離感のセンスがたまらない。宇宙的神々しささえ感じた(ちと大げさ?)。
坂本は酒井俊のストリングトリオで見たことがあるが、やっぱり見た目のインパクトが強かった。今回もグラインダでチェロから火花を散していた。
この組み合わせ、なかなか良い(私がイーヨ+山本精一で期待していたコンセプトに近いかも)。


トリ。山本精一外山明DUO。
頭振って気持ちよくなってしまいました。はい。
想い出波止場のライブは山本精一のテンションによって出来に結構ばらつきがある印象なのだが、今回はまぁまぁだったか。短めに2曲。完全にインプロで、山本精一が主導し外山明は様子を見ながら合わせて行く場合が多かった気がする。外山明、もうちょっと仕掛けていってくれても良かったかなぁー。敢えて音量・手数勝負に行かないところがエレガントでセンスの良いところなんだと思うのだが、ひっさしぶりに山本精一を見る私としてはのっけから超ハイテンションの二人の怒涛のセッション、てな感じのやつを見たかった。1曲目はそれでも両者激しく絶妙の掛け合いがあってすっかり嬉しくなり頭を振ってクラクラする。でも最後は曲の展開に詰まって、どうする?という感じで二人見詰め合い、そのまま頭を下げて「しゅ〜りょう〜」。2曲めも同じ感じ終わって引っ込んでしまった。
この分だとアンコールは出てこないと思ったのだが、みな頑張って拍手を続けていたら嬉しい事に出てきてくれた。外山明カオスパッドを導入。これも最初はなかなか良い出だしで期待したのだが、激しく反応しないまま、見詰め合って「しゅ〜りょう〜」。
でもやっぱり山本精一良かったなぁ〜。最近想い出は活動してるんだろか。もうやってないのかなぁ。