「崖の上のポニョ」

人魚姫モチーフの「童話」と言えば良いか。終わってから近くの青年が頭を抱えて「意味がさっぱりわからねぇ〜」と呻いていたのが印象的だった(笑)。様々な謎や背景が説明されないのは、「深読みしてくれ」ということではなく、童話ということで敢えてその辺は考えない、ということと私は解釈した。というかもちろんいろんな観方をして良いのだが、私はとりあえず5歳児になった気分で観た。深読みしなければ話の内容は超単純。いろんな観方ができるように何回か観たいわ。
宮崎駿作品は見栄えはあまり変わらないが内容的には対象年齢がどんどん低年齢化してきている気がする(実際、主役の年齢層も下がってるし)。今回作品も私は好きだが世の中的にはどうかなぁ。私はとにかく「もののけ姫」を観たとき、話の始まり方から展開から絵の構図までとにかく何から何まで「ナウシカ」の焼き直しに思え、宮崎駿のイマジネーションもここまでか、と非常に落胆したのだが、今回のポニョはその点良かったと思う。
とりあえず冒頭の海の中のシーンが美しい映像でぐっときた。津波で海が荒れるシーンは非常に迫力があった。ポニョ、ミニポニョ(妹群)が(声も含めて)超かわいい。山の上まで水が来て出かけるシーン、縁側でうにょうにょしてたタコは、きっとあの後家に上がりこんでとぐろ巻いてたに違いない。そういや今時あのおもちゃのボート(ポンポン船)ってどのくらい知ってるんだろうね。私も知識としては知ってるけど実際に見たことは無い気がする。
あ、そうそう、それからあの歌。回るわー。一生忘れなさそう。


新宿のシネコンバルト9で観たのだが、なかなか快適だった。古風な映画館から人の足が遠のくのがわかる気がする。ただし、座席への飲食物持込の制限が一切ないらしくちょっと気になった。ポップコーンなどならいざ知らず、揚げ物とかソーセージとか近くでむしゃむしゃされるとなぁ。その点だけ会場的にはやや減点。