インド3日目→帰国

仕事を終えて後は気楽に市内を観光、深夜発のフライトに乗る。

 
 
寝たのは遅かったのに目覚めは早かった。海が間近のコテージなので慣れない波音に起こされたのだ。時計を見たら6時。でも外はもうすっかり明るくなって爽やか。折角なので散歩してみた。同じように散歩する人がちらほら。砂地に1センチくらいの穴がぽこぽこしているのだが、ふと気付くとカニが出入りしている。


これはトカゲ?木に登って腕立て伏せのような動作をしているのを発見。結構足が速い。リスもあちこち走り回っていた。

8時くらいにAさんBさんと合流してホテルで朝食。その後ちょっと自由時間にしましょう、ということでそれぞれ好きなように3時間くらい過ごす。私は砂浜を1時間くらい散歩。浜辺をふらふら近づいて来たインド人に話しかけられ「名前は何だ」「ビジネスマンか」「おれは映画館の技師をしてる」「父ちゃん母ちゃんはどこに居るんだ」「寺院は見たか、こっちの市街にも結構沢山あるぞ」てな感じで最初は人懐こい現地人かと思ったら、そのうち「どこに泊まってる」「1ドル札ないか」「札がなければコイン持ってないか」「ジャパンのコインでも良いぞ」と怪しくなってきたのであぁこれは困った、と思い適当に答えて振り切ろうとしたがなかなか離れない。自分のコテージの方へ歩いたが、部屋まで付いてこられたらたまらない。一度部屋付近を通り過ぎてから、残念だがお金は今全然持ってないし、自分は学生(←ウソ)で余裕も無い、今日これからすぐに飛行機に乗って帰国するんだ、もう時間なのでさいならバイバイ、といってすたすた歩いたらようやく諦めてもとの方へ帰っていった。

その後はホテルのプールで泳ぐ。私はプールに行くと疲れる程に泳いでしまう習性がある。特にこのプールは景色が良くて気分は最高。1時間もたったろうか、プールサイドからBさんが自分のコテージからロビーに荷物を運んでいる姿が目に入る。あれ、あれれ?もう集合時間!?やっちゃったー!慌ててBさんに声を掛けて部屋に戻り、荷物を片端から放り込んでぜはぜはとロビーへ。結局集合時間に20分くらい遅刻。平謝り。気分は最低。Bさん「今日は別に問題ないですよ、仕事終わって気が抜けたんでしょう」と優しいお言葉。ありがとうございます。

 
ホテルをチェックアウトして帰りの飛行機の時間まで観光。公園のようなところに遺跡があちこちに点在している。タクシーが駐車場に止まるとすぐに、ここら辺一体の観光案内をするぜナイスなストーリーだ損はさせない、とガイドが売り込みにくる。Aさん的には頼む予定はないし提示された金額が物価に照らして随分高いので断ろうとしたが、結局妥当と思われるところまで価格交渉して頼むことに。一応胸に政府(州かな?)公認ガイド資格(?)のネームプレートを付けていて、詐欺まがいのいい加減なガイドではなかったようだ。手に生まれつきの障害を持っているようで、写真撮ってくれようとしたがなかなか大変そうだった。説明は非常にゆっくりと喋ってくれたので、私のヒアリング脳力でも理解できて楽しめた。基本は寺院なのでインドの神々の誰それを祭っている神殿だ、とか、この神は転生(リインカーネーション)で10の姿を持っていて、これはそのうちの一つだ、とかまぁそういう内容。神殿の前に親切な説明版があるわけでもないしガイドブックを事前にじっくり見る暇も無かったし参考になった。

これは巨大な岩。この格好で不安定そうに見えるがずっとこのまま存在しているそうだ。

 
岩の寺院。
それにしてもこの敷地に入ってからひたすら物売りに囲まれた。5人くらいが陶器の象や、絵葉書などのみやげ物を持ち、買わないか、安いぞ、高いのか、幾らなら出せるんだ?と付きまとってくる。今から考えると一つ二つ買っても良かったと思うのだが、これだけ何人にも囲まれてしまうと一人から買ったらそのあと別の人が離れないんじゃないかという慄きで、全部断ってしまった。なかなかこういう環境でじっくり寺院を見るという感じにはなれなかったなぁ。オマケに朝、海岸で振り切った兄ちゃんにばったり会ってしまった。向こうはラッキーという感じで話しかける機会をうかがってまたしばらくずっと付いてきたが、私がひたすら無視したのでいつのまにか諦めて去っていった。この他にもタイコを身体に抱えて演奏聴かないか、と付きまとってくる少年や、小さな子供を抱えた母親がよって来る。全部相手にはできない。悪いとは思うけどね。。。


泊まったホテルからも見えた寺院。


昼ごはん。辛いものに弱ってきているかなという気遣いで、インド料理じゃないものを食べた。これは魚料理。何の魚なのか分からなかったが白身魚でちょっと辛い味付けだが非常に美味しかった。

 
これはインドでも有数のビーチ。遠浅が10キロ以上続いていて、タクシー運ちゃんによれば、マイアミに負けるとも劣らない、自慢のビーチだそうだ。監視員は馬に乗っている。。。

この後はインドのお土産でも買うか、とショッピング。
普通のスーパーでカレー粉やらお茶を買ってみる。
奥方にサリーを買ってみる。サリーって結局ただの長い布なのね。

そして、例の、タブラ!
実は昨夜の懇親会でタブラ売ってるところ知らないか、と聞いてみたら(話のネタという意味も少なからずあったのだが)、わざわざ詳しそうな人に電話をかけて調べてくれた。その楽器屋さんへ行ってみたところ、あるある、タブラが壁にずらーっと5,6セット並んでいる。楽器屋のおっちゃんがさすがの手つきでタブラとバヤンを叩いて見せてくれる。Aさんにも通訳してもらったりして購入を決定。約8600ルピーなので日本円で約2万8千円程度。現地の人にとって見たら大金だ。タクシーの運ちゃんが金額聞いてひゅうっと息を吹いた。日本で初心者向けセットを購入するのと同じくらいの値段なのでそんなに安いって程ではない。日本でいいやつを買うと7,8万円するので、今回買ったやつがそのくらいいいものなら良いのだが。。。まぁいいや、いい記念だー、くらいの気分で自分的には満足。ただし。
重い!
「タブラ」と一般にいうと、高音で抜けのいい「たんっ!」と音が出る"タブラ"と、低音で「どぅいんっ」て音のする"バヤン"という、2つのタイコをまとめて指すのだが、この低音の方のバヤンは胴体が金属製。ケースも買って全部で10キロくらいある。。。これを日本まで持ち帰るのだから苦労だ。これを購入して今回の海外出張の主要イベントがついに完了したという気分が湧き上がった。


そして夜、Aさんは現地に残って仕事。チェンナイ空港まで送ってもらい、私はBさんと二人で帰国の途へ。深夜発の飛行機でチェンナイを発った。シンガポールに早朝6時着。これはシンガポールから成田に向けて飛ぶ飛行機。
ああ、またまたながーい一日だった。機内ではほとんど寝られなかった。。。