第48回東京国際ギターコンクール/東京文化会館小ホール

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昨年に引き続き観に上野まで行きました。2日目の本選のみ。
本選出場者演奏順と演奏曲目順は以下の通り。

※課題曲 コンポジション1/野呂武男



以下が結果です。

  1. Meng SU
  2. Jan DEPRETER
  3. Artyom DERVOED
  4. Samuel T.KLEMKE
  5. Edward TRYBEK
  6. Laura KLEMKE



昨年、一昨年は「1位相当なし」でしたが、今年は文句なく1位が付けられました。私が付けた順位は、Meng SU, Artyom DERVOED, Jan DEPRETER, Laura KLEMKE, Samuel T.KLEMKE, Edward TRYBEKです。以下私の順位で簡単に感想を。
SUさんは技術が高く全ての演奏に余裕がありました。難しい曲を魅力的にかつ繊細に歌わせることができていたのはこの人。中でもハンガリー風幻想曲は非常に楽しかったです。聴いていてどきどきしました。DERVOEDさんはブローウェルのソナタが非常に印象的でした。2位ではなく3位になったのは、アグアドのロンドで決め音を一つ完全に外してしまったのが大きかったのかなー。DEPRETERさんはレゴンディの序章とカプリスが力強くて良かったです。あとギターの特性なのか、音量は一番ありました。キャラクター的にもひょうきんでいい感じ。Laura KLEMKEさんは昨年も思ったのですが、あまりに基本的な音量が小さくて印象が薄くなってしまいます。音楽の全体的なバランスもテクニックもあるのに惜しい感じです。Lauraのお兄さんのSamuel KLEMKEさんは課題曲で減点かなぁ。(最初の調弦を間違えていたんでしょうか?何か最初よたってたのはそのせい?)後半は持ち直しましたが。でもやはり全体的にちょっと印象が薄かったです。TRYBEKさんは選んだ曲自体がちょっとレベルが低めで、この中では単調に聞こえてしまいました。
本選の結果表を見たおぼろな記憶ですが、1位と2位の点差は0.6〜0.8くらい。2,3位間は僅差で0.2の違い。3位と4位の間は1.0差くらいだったと思います。私の印象と大体合っていたので嬉しいです。
それにしても今年は本選に日本人が一人も居ない状況でちょっと残念でした。
あと去年もそうでしたが、課題曲がちと難解じゃありません?まぁそういう曲の方が個性や技術差が出やすいんでしょうが。総括で課題曲の特にリズムについて、全体的に安易に弾きすぎだったという意見が出た、とありましたが、確かに曲を完全に消化して再構成できていた人は居なかった気がします。無難になんとかまとめた、という印象の人が多かった。課題曲だけ聴くと実は最初のLauraさんの演奏が良かったです。


来年は平日に催されるとのことなので観にいけるかかなり怪しいですが、何とかがんばって予定を空けられるようにしたいと思っています。